武道館から5ヶ月以上たち、アレよあれよという間に秋ツアーも開催され、千秋楽の大阪公演となってしまいました。
まさかストリート・スライダーズが復活し、ボックス盤の発売や過去作品のアナログ化、そして武道館でライブをやって、秋のツアーに出るなんて夢にも思わなかった2023年でした。
スライダーズを本格的に聴き始めたのは高校生の頃だし、夢中になって聴いたのは大学生時代。そして活動停止中に、自分の気持ちも離れていき、そして解散ライブを行い消滅した。
そしてハリーや蘭丸の活動も、横目で見るような感じでドップリではなかったのも事実。
蘭丸は磔磔で年末のライブを見ていたので、完全に離れていた訳ではなかったかも。
しかしハリーについては2014年の12月に下北沢ガーデンで見るまで完全に離れていた。
私自身が東京に転勤になり、住んでいたのが小田急線沿いだったので、久しぶりに観るのも良いかって感じのノリだった。
久しぶりに観るハリーは、スライダーズ時代に比べて声も少しトーンダウンしていた。けどギターは相変わらずで、そのサウンドに聴き入ってしまった。
それをきっかけに、ハリーがライブを生活圏内でやる時はなるべく参戦していた。
過去の作品も地道に集めてハリーソロの世界観に聴き惚れた。
ファンクラブもあったけど、そんなに会員数もいなかったのかな?
ファンと沖縄旅行に行くなんて企画もあったっけ。
すっかり地味な活動になったけど、マイペースでゆっくりやってくれていれば満足だった。
近年はスタジオアルバムもリリースがなくなったけれど、毎年ライブ盤をリリースしてくれたからそれで満足だった。
そんな活動の中に発表されたのが、
JOY-POPS
まさかまさかの復活劇で全国中をツアーに出てくれた。
まさにスライダーズ復活の狼煙が上がった感があった。
しかし運命はイタズラが大好きな様で、ハリーの病気が発表。
しばらくの間、活動自粛が発表された。
しかしコロナのタイミングもあったので、業界全体がライブができない時期でもあった。
その中でじっくり治して活動再開。
そして今年2023年をストリート・スライダーズで開始してくれた!
この秋のツアーはチケット激戦で観れない方が多数出たようだ。
自分はど平日で、キャパの多い大阪フェスティバルホールでのライブに参戦。
他の地区より入手はし易かったと思う。
座席は前から2列目の神席でした!
そしてこの日を待ち侘びたのだ。
ライブは5分遅れてスタート。
ステージは武道館の雰囲気をそのまま持ってきた感じ。
飾り気も凝った舞台装置もなく、ただただ彼等らしくシンプルに贅肉を削ぎ落とした感じだ。
セットリストは書かないけれど、武道館のそれとほぼ同じ内容である。
ツアー用に曲を練った感じもなく、スライダーズの復活が決まって、彼等が単純にやりたい曲をチョイスしただけだ。
そこにファンが聴きたい曲とか望んでいる曲とかは関係ない。
今の彼等に出せる曲を演奏する。それが全てだ。
今回演奏された曲。
もう相当に凄みのある曲ばかりだ。
いきなりゴリゴリのロックナンバーを集めた、グレイテストヒットなセットリストではなく、図太く粘っこいナンバーが中心だ。いや勿論、有名なシングル曲も演ってくれてはいるが、アルバムに密かに挿入されている通好みのナンバーをしっかり演ってくれたのだ。
だからアルバムをしっかり聴き込んでいかないと、少し楽しめない仕様になっているのだ。
ここら辺も彼等らしくて、聴き手(我々)もしっかり予習をしていかないといけない。
ベスト盤を聴いて挑むライブではないのだ。
いま思うと、2023年リリースのボックス盤の曲を中心にしないのが面白い。
前から2列目の神席で、それもハリー側でもあり表情もよく見えた。
もう至福の時間だ。
ライブの後半にふと思った。
ハリーのソロライブが観たい!
スライダーズ復活劇で盛り上がっているのに、自分の気持ちはすでに無いものねだりに向いている。
この後の彼等の活動も気になっていたが、やはりスライダーズも良いけどハリーのソロが聴きたいし観たいのだ!
ライブは2時間なく終演。これも武道館と同じ。
武道館のライブをそのまま全国に届けたツアーだったんだろう。
終演後、春のツアーのフライヤーが配られた。
春ツアーは近場で演らないから見送ることにした。
あれだけ盛り上がっていた、スライダーズ復活元年の今年、自分の中では次のスライダーズを望んでいる。
そう、JOY-POPSでリリースした曲もいいが、4人揃ってスタジオアルバムを出して欲しい。
この春のツアーで更なる変貌はないと見ている。
今までも変化しないバンドだったから、「今はこれでいいのさ」なバンドだから大きな変化は求めていない。
けれど武道館で観たスライダーズ、大阪フェスティバルホールで観たスライダーズで結構お腹がいっぱいになった。
それと、スライダーズ解散以降のハリー、蘭丸、ズズ、ジェームスを小さな箱で観てきたからこそ、デカいステージにいる彼等に違和感を感じてしまっているのだ。
小さなライブハウス、京都磔磔などで観たハリーや蘭丸はいつも手に届く距離にいたから。
今回の復活劇で、その小さな距離感でを観る事はできなくなったのか。
4年ぶりに年末の磔磔で麗蘭のライブがある。
やっとこの距離で麗蘭を観る事ができる。いつもの距離感だ。
蘭丸も目前でギターを弾いてくれる。
ハリーの体調がいかほどかは分からない。けれど、また小さなライブハウスでギター1本で演奏してくれる日を待ちたい。
大規模な全国ツアーなんていらないよ。また少し距離を縮めてくれてライブハウスで待っていたい。
そんな気分になってしまった、この秋のツアー、映像よりライブ盤でのリリースを望みたい。
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