自分の駄文で変な誤解もあるかと思いますが、生暖かく読んでいただければと思います。
スライダーズ大好きです。ハリー、蘭丸、ジェームス、ZUZU 大好きです！
4枚目のアルバム「夢遊病」のレビューです。
この４枚目で完成されつつあるスライダーズが聴ける作品となっています。
青臭さとか若さが少しずつ剥ぎ取られ、実際は若い彼らの作品ですけど円熟味に向けた作品になっています。
初の海外（ロンドン）レコーディング。デビュー前からのストックは前作品までの３枚で使い切ったのか、ここからが勝負のアルバムになっていたのでしょう。一気にプロ仕様の作品になっています。
- Body, I’m Really Down
- パラダイズ
- 7th Ave. Rock
- TIME IS EVERYTHING TO ME
- NEW DANCE
- 今はこれでいいさ
- Let’s go down the street
- I DON’T KNOW
- 天国列車
- tsumuji-kaze
パンチのある曲は薄れている作品になっているんですが、このアルバムの雰囲気は好きなんですよ。前の３作より、レコーディングに慣れた曲が増えていきます。
一つの作品としての完成度が高まっているんですよね。アマチュア感覚のあった前の３つのアルバムとは違ってきます。
これ以降、アマからプロとして脱皮していきます。
どんどん名曲が増えていき、スライダーズとしての黄金期を迎えてきます。
このアルバムがこの先の黄金期を迎える序章になるんですけど、派手な曲やキャッチーな曲は残念ながらないという…。けれど昔からのファンとしては佳曲揃いのアルバムで個人的にも大好きです。
この後に彼らは武道館まで突っ走ります！
このアルバムからベスト盤に採用された曲はないのでは？
それぐらい地味というか派手な曲が見当たらないと思うかもしれません。ベスト盤を買ってスライダーズが好きになったのなら、１番最初に聴くにはこのアルバムからでもいいかもですね。
個人的なベスト曲
「今はこれでいいさ」
「さむいけれど、今はこれでいいさ。」というこの曲。
自分の今の生活と照らし合わせて聴くことが多いです。
なんか生活は寒いまんまだけれど、特に新しい事も出来ないし分からないし、何をして良いのか分からない。
なんなら、このままで良いのではないか？
無理して重い身体を動かす必要はあるのか？
何か新しいことを！ ガツガツ行動しないと！ 前身あるのみ！んんん？？？
ハリーはそんな事を求めてないよね。
聴いている側も、そんなアグレッシブな人生観はないんだよね。
もう背中を押すのは止めてくれや！そんな感じかもしれん。
ラストアルバムで、そう歌っていたもんね。
そんな社会の風潮から、少し身を置いている自分に取ってはこんなに心地いい曲はありません。
留まる、先に行かない、前に進まない。
もう、今はこれでいいさ。
そんな自分の今の感情にピッタリする作品です。
ベスト盤にも入れてよ！沢山の人に聴いて欲しいぞ！そんな名曲ですがファンの間でも話題にならんのかな？素晴らしい曲ですよ！
この「夢遊病」がリリースされたのが1985年の７月。この後に「Angel Duster」がリリースされます。
この作品を「夢遊病」に入れていません。レコーディング時期も違うんでしょうが、「Angel Duster」がこのアルバムから外されたのは理解できます。いや、このアルバム後に作ったんでしょうが、バンドはどんどん進化していたんでしょうね。どんどん名曲ができていた時期かもしれません。
この「夢遊病」もどちらかといえば、当時のイギリステイストな作品になっています。
ニューウェーブの影響が彼らにあったのかは分かんないけど、当時の雰囲気はあったのかもですね。でも基本的にノリのいいリズムは健在でストーンズテイストもふんだんにあります。リズムを聞いているだけでビール３杯は飲めるよ！（笑）
初期衝動から、いえばアマチュアからのストックからプロになった時期での曲を持ち寄ったのがこの作品なのかな。一気にプロのレコーディングになっている雰囲気があります。
安定、安心＝円熟
まだまだ若いスライダーズだったけど、もう深い深い作品を作る素質が充満しているんですよね。
円熟なんて言っても、ハリーはまだ二十代の真ん中あたりだよ！こんな作品を作っていたのが奇跡なんですよ！
アルバムに挿入されている、「パラダイス」
目に映るものが確かであり、ここにあるものがすべてだよ。
最悪な現実でも、今、目に見えるものが現実なんだよ。
隠せない事実をどうすんのよ…
けれど奇跡が起こる可能性もあるんだよ。
自由だけが欲しいから、その日のために生きているんだ。
そんな感じの曲なんだけれど、
悲観するのは簡単だけれど、よく周りを見渡せれば明るい未来が薄らと見えてくるんじゃないかなと。
５０歳にもなってこの曲を聴いて考えさせられる日々です。
スライダーズは今年（２０２３年）に復活して、本格的に活動するのか否かは分からないけれど、思春期の自分に取ってはかけがえの無い楽曲をリリースしていたバンドでした。
あらためてブログで書いているけど、もう切なくて切なくて（笑）
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