高らかに鳴らされた「ファンファーレ!」
ストーンズの「ラブ・ユー・ライブ」じゃないけど、このアルバムの1曲目はファンファーレに相応しい名曲でスタートします!
スライダーズの代表曲は…やはりこの曲「Boys Jump The Midnight」です!
異論はないやんな!(笑)
そう、スライダーズのファンならこの曲やろ!ノリノリ、ゴリゴリ、jumping・Jack・Flashで、midnight・gamblerなこの曲!タイトルの語呂だけで楽しんでますが、ストーンズ風のロックナンバーです!これはスライダーズのロックとしての完成系のナンバー。これ以上のキャッチーでロックなナンバーを他のバンドから聴くことはありませんでした。
- Boys Jump The Midnight
- Special Women
- Back To Back
- 蜃気楼VELVET
- SKY
- Angel Duster
- Bun Bun
- Lay down the city
- Shake My Head
- Up & Down Baby
- No Down
- Party is Over
- 嵐のあと
今はこれでいいさ
といった前作から、
いやいや、こんなもんじゃない!どんどん前に進み続けるぜ!
と高らかに鳴らしたのが本作だ。
バンドとしてもこなれてきているし、聴いていて青さや若さが抜けていて黒っぽさが増し増しになっております。
この作品は中期のスライダーズを代表するアルバムとなっているし、キャリアの中でも折り返し地点になった作品です。
ちなみにスライダーズのアルバムの多くは、一時期、廃盤になっていました。
初期の4作品はだんだんと入手困難になった時期もありました。
けれどもこのアルバムだけは、いかなる時も発売が継続されていました。
契約の問題なのか理由はわからないけど、いつでも聴けるオリジナル作品だと思います。
それに相応しいぐらい一般的に聴きやすい楽曲が勢揃いで、セールス的にも頂点に達していたんじゃないだろうか。
スライダーズ初心者が無理なく、入手困難でもないアルバムとしては一番の作品だと思います。
「Boys Jump The Midnight」「Special Women」「Back To Back」「Angel Duster」など必殺技の作品が並ぶこのアルバムですが、「蜃気楼」この曲に注目して欲しいです。
こんなに語るハリーの歌ってないような気がするんよね。歌詞に耳がいってしまうというか。
なのに曲調はアップテンポで進んでいくし。この曲はスライダーズでもハリーのソロでもないパターンだと思いました。
「天使たち」
ジェームスの古いインタビューで「Boys Jump The Midnight」のことを語っていた。
当時、boowyやブルーハーツが売れ始めた時に、スライダーズとしても一発ないかという時にハリーが持ってきた曲が「Boys Jump The Midnight」だったと。
ジェームスはパンキッシュに演奏したんだけれど、ジェームス的にはポリシーにそぐわないので好きにはなれない曲だったけど、結果は大衆に受けてしまった。ジェームス的には自分なりのスタイルがあるし、けれど売るためにはこういう曲もやんないとダメだという葛藤の中で演奏していたと語っていました。
このインタビューを読むと、本当に真実は意外だなあと。
楽曲を聴いている側としてはスライダーズがメジャーシーンに突き抜けるキャッチーな曲が発表されたと思っていたけれど、演者側にしてみれば思うことが多々あったんだなあと思いました。
演者側はノリノリで「これで売れるぜ!」なんて気分じゃなかったんやなあと。
ジェームスは、自分が思っているスタイルでベースが弾けなくて悩んでいたとは…
スライダーズはこの後も、メジャーシーンに突き進んでいきます。
セールスも増えていき、テレビでスライダーズを観るようになっていきました。
そのきっかけになったのが、この「天使たち」だったのは間違いありません。
一番聴きやすいし、とっつきやすいアルバムです。
ベスト盤から入るのが嫌いな方は、このアルバムから入ると聴きやすいと思います。
この作品。今でも普通に、プレ値が付かずに買えるし、iTunes Storeでも買えます。
あ、スライダーズってAmazonプライムでも聴けましたよね。
今はひょっとして聴けない?かも。
ファンとしては、できれなサブスクじゃなくてご購入していただければ幸いです(笑)
手元に楽曲の存在を置いてください!感じでください!
そう思うと古臭い自分の価値観では、CDを買って、ライブに行くのが正しいファンの在り方だったんだなと思わされてしまいます(笑)
今は動くバンドの姿はYouTubeでチェックしますもんね。
聴き方や感じ方は変わってきました。
アルバムジャケットに心を躍らされる時代は終わったんかなあ。
2023年の春に武道館で会う方々は媒体(CD等)ありきの方だと思う。
音楽の価値観が近い方と同じ空間で楽しめる時間に浸りたいです。
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